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管理組合運営の基礎:連載スタートします。第1回は総会編

2013年08月20日

九州の田舎でのんびりとしてきました!
これから気を引き締めて残暑を乗り切りたいと思います。

今週から「管理組合運営の基礎」についての連載をスタートします。毎週火曜日に掲載いたします。
役員になったばかりで何もわからない、書類は送られてくるけどよくわからない、マンションを購入しようと思っているけどその運営って何?などの思いのある方は毎週のぞいてみてください。
そのうえで、不明なことなどありましたら無料の電話相談をご利用ください。
★執筆者本人がご相談を承ります。
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総会の開催

総会は、区分所有法によって年1回の開催が義務付けられています。管理組合では、通常総会を少なくても年1回開催し、収支決算、事業報告、収支予算及び事業計画についてその承認を得ることが必要です。
※ 総会と集会  区分所有法では集会となっていますが、マンション標準管理規約では総会としています。
総会としている管理組合が大半だと思われます。

 

総会の開催時期

通常総会の開催時期は、会計年度が終了し、決算処理を行うのに要する日数を考慮して決めることが大切です。

標準管理規約では、新会計年度開始以降2か月以内に招集することにしています。
例えば、会計年度が毎年4月1日から翌年3月31日までの場合、通常総会の開催は5月末日までに行うことになります。

 

総会の開催予告

総会の開催予告については、区分所有法や標準管理規約に定められていませんが、区分所有者のスケジュール確保のためには、招集通知を出す前に、総会の日時や場所が決まったらできる限り早い時期に、総会の開催予告を行うことが望まれます。
マンション内の掲示板を利用しても良いでしょうし、理事会通信などの広報紙があればどしどし利用しましょう。

 

総会の事前準備

理事会は、総会開催の準備として、報告事項の整理、決議事項の検討・整理、議案書の作成、会場の手配、委任状や議決権行使書の作成などを行います。

 

◆報告事項

理事長(管理者)がその事務の執行について報告し、区分所有者からの質問に答え、区分所有者が職務の執行状態をチェックできる内容が求められます。

 

◆決議事項

決議事項は、普通決議事項と特別多数決議事項とがあります。

○普通決議

出席組合員の議決権の過半数

○特別多数決議

組合員総数及び議決権総数のそれぞれ4分の3以上

※建替え決議

組合員総数及び議決権総数のそれぞれ5分の4以上

 

◆議案書の作成

区分所有法では、一定の重要な決議事項を会議の目的とする場合には、招集通知をする際に、会議の目的(議案)である事項を示すだけではなく、その議案の要領をも通知しなければならないとされています。

 

◎議案の要領をも通知すべき決議事項は下記のとおりです。
共用部分の変更(軽微な変更を除く。区分所有法17条1項)
規約の制定、変更又は廃止(区分所有法31条1項)
建物の大規模滅失の場合における復旧区分所有(法61条5項)
建替え(区分所有法62条1項)
団地管理組合の規約の設定の特例(区分所有法68条1項)
団地内の2以上の区分所有建物の建替えについて一括建替え承認決議に付する旨(区分所有法69条7項)
※これらについては、議案の要領の通知を欠いた集会の決議は無効とした判決もあります。また、これら以外についても、議案の要領はしっかりと通知することが重要であり適正な運営といえます。

 

総会の出席率

標準管理規約では、総会の会議は、議決権総数の半数以上を有する組合員が出席しないと成立しません。招集通知を出しても総会が成立しない場合もあり得るのです。

 

理事長はじめ理事は、総会開催までに出席表、委任状、議決権行使書の集まり具合をチェックすることが必要です。
特別決議事項が有る場合などは、その承認を得るのに組合員総数及び議決権総数のそれぞれ4分の3以上(建替えは5分の4以上)が必要ですから、集まり具合が芳しくない場合には、組合員に出欠等の意思表示を促す声かけなどを行うことが望まれます。

 

総会の議事

総会の議事については、出席組合員の議決権の過半数で決します。

 

特別多数決議は組合員総数及び議決権総数のそれぞれ4分の3以上
建替え決議は組合員総数及び議決権総数のそれぞれ5分の4以上

 


組合員数100 議決件数120
総会出席(委任状、議決権行使書含む)組合員数70 議決件数75の場合

 

総会の成立  :議決権総数の半数以上である60で成立
過半数決議  :議決権数38/75で可決 (分母は出席組合員の議決権数)
特別多数決議:組合員数75/100以上かつ議決権数90/120以上で可決 (分母はそれぞれの総数)

 

◆特別の影響を及ぼすべきときのその組合員の承諾を要する場合

規約の制定、変更又は廃止が一部の組合員の権利に特別の影響を及ぼすとき、敷地及び共用部分等の変更が、専有部分又は専用使用部分の使用に特別の影響を及ぼすときは、該当の組合員の承諾や、占有者が会議の目的である事項について利害関係を有する場合の意見陳述権などについての事前の検討が必要になります。

 

出席組合員には、書面(議決権行使書)、代理人(委任状)によって議決権を行使するものを含みます。
この中で、委任状のうち白紙委任状に関しその有効性を問題とする管理組合もあります。平成24年7月に改正されたマンション標準管理規約では、組合員の意思を総会に直接反映させる観点から、議決権行使書によって組合員本人が自ら賛否の意思表示をすることが望ましいとするコメントを設けています。
また、委任状、議決権行使書が同時に提出された場合には、議決権行使書を優先するとしています。

 

総会の進め方

  1. 開催の宣言
  2. 議長の選出
  3. 定足数の確認
  4. 議事録署名人の指名
  5. 各議題の説明及び質疑応答、裁決
  6. 閉会宣言

 

総会の議事録

議事録は、議長が作成します。議長が議事録を作成せず、又は議事録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をしたときは、20万円以下の過料に処せられます。
議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければなりません。
※議事の経過・・・議題、議案、討議の内容及び採決方法等

議事録が書面で作成されているとおきは、議長及び集会に出席した区分所有者の2名の署名押印が必要です。

 

総会決定事項の広報

総会の決議は、区分所有者は誠実に遵守しなければなりません。したがって、総会の決議事項を広く周知徹底することが大変重要です。議事録の戸別配布の他、内容によっては、掲示板やチラシを用いての広報などが効果的と思われます。

 

議事録の保管・閲覧

総会の議事録は、管理者(管理者がないときは、管理規約又は総会の決議で定める者)が保管し、利害関係人の請求があったときは、議事録を閲覧させるべきこと、議事録の保管場所はマンションの見やすい場所に掲示すべきこととなっています。

保管をしなかったとき、正当な理由がないのに閲覧を拒んだときは、20万円以下の過料に処せられます。

 

次回は、管理組合運営の基礎・理事会編です。