組合運営適正化サポート

管理規約・細則の作成、変更

管理規約

区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができるとしています(区分所有法第3条)。規約は、建物等の維持管理と区分所有者の円滑な共同生活のために、区分所有者が自主的に定める「団体」のルールにほかならないということです。

規約を設けるかどうかは、区分所有者の自由な意思に委ねられています。各マンションの事情により異なると思われますが、一般的には建物等の合理的な管理のためには、規約を設ける必要があるでしょう。年々、管理組合運営に関する関心が高まっています。管理規約が作成されていなかったり、形骸化している規約であったりする場合には、分譲マンションの価値にも影響大と思って過言ではありません。

 

マンション標準管理規約

管理規約の制定や見直しをする際には、関係法令の理解、効率的且つ合理的なマンション管理のための知識、経験が必要なことから、各般の専門家、有識者の意見を踏まえ国土交通省において示しているのが「マンション標準管理規約」です。

マンションの標準管理規約は、初めて昭和57年5月21日に当時の建設省から関係団体宛に通知されました(当時は「中高層共同住宅標準管理規約」としていました。)。その後、昭和58年、平成9年に改正が行われました。

その後、マンション標準管理規約は、マンション管理適正化法、円滑化法の制定、区分所有法の改正等を踏まえて、大幅な見直しを行い平成16年1月23日に国土交通省から公表されました。それまでは、中高層住宅標準管理規約とされていたものがこの見直しでマンション標準管理規となりました。

最新のマンション標準管理規約は、平成23年7月27日に発表されたもので区分所有者が主体となって行う管理のあり方の中での所要の見直しがされています。

 

管理規約の見直し

管理規約は管理組合の最高自治規範と言われ、管理組合運営が適正に行われ、マンションの良好な住環境を保つ大事なルールです。区分所有者に限らず、使用に関することなどについては同居所や賃借人などもこの管理規約を遵守することが重要になるわけです。

< 管理規約の見直しを検討するタイミング >

○区分所有法等の関係法令が改正になったとき

○管理規約の内容が、管理組合の実態にそぐわなくなったとき

○マンション標準管理規約が見直されたとき

 

管理規約の見直しの手順(例)

①見直しを進める体制の整備

理事会のみで進めていく、理事会の諮問機関である専門委員会を設置する、専門家のサポートを得るなどの検討をします。

②改正原案の作成

慣習、実態の把握と規約内容の確認

マンションの実態の把握(規模や形態、賃借人の割合など)と、現行の管理規約とマンション標準管理規約との違いを知ることが挙げられます。
マンション標準管理規約と現行の管理規約は比較表を作成し違いを洗い出し、どこがどう違うのかを十分に検討します。同時に、関係法令の改正等がないか、その他区分所有法では、規約で別に定めができる事項等を確認しておきます。

※組合運営の継続性の確保のための役員の資格・任期等に関すること、不明瞭な専有部分と共用部分の区分の確定などは、多くの管理組合で改正の検討が必要と思われる検討事項です。

③意見徴収と説明会

規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべき時は、その承諾を得なければならない(区分所有法第31条第1項)とされていますから、改正案が、一部の区分所有者に特別の影響がある場合は、改正原案を説明し、承諾を得ておくことが必要です。
改正原案は現行の管理規約との対比表を作成し、区分所有者等への説明会を開催します。説明会では、改正原案に至った経緯等も含めた内容の説明をした上で、区分所有者等の意見を十分に聞き入れ、必要であれば改正原案への追加・修正を検討します。

※総会で紛糾するよりは、必要に応じて説明会の開催又は十分な広報をしておくことをお奨めします。

④理事会での決議

(1)最終判断は理事会

規約改正委員会から出された改正原案を審議する理事会では、その原案が生成された背景や、過程、そして意見形成の上で参考となった外部専門家の意見や資料を十分に吟味して行きます。そして、その規約改正が、区分所有者の可能な限りの大部分の意見と利害の調整を経たものであることを確認し、総会決議に耐えられる内容であると判断された場合において、総会に提出するための理事会の決議を行います。
また、法的な側面への特別な配慮もまた重要です。区分所有法等の関係法令やマンション標準管理規約にない条文の新設などは、特に注意し必要に応じて入念なリーガルチェックをクリアしておくことが必要といえます。たとえば、規約の内容が、公序良俗違反ですと無効とされます。しかし、その判断基準は分かりにくいものです。規約の有効・無効の判断基準を具体化・明確化する趣旨で区分所有法第30条第3項が定められていますが、実際は弁護士等に確認をしておくことが好ましいといえます。

⑤周知

規約改定が完了した後も、その周知活動は引き続き重要な意味を持ちます。
事情を知らないまま入居してきた賃借人や、事前に十分に情報を持たないで区分所有者となった場合など、規約の内容や改正事項の周知・遵守のためには、管理組合自体がその、メンテナンス活動を行うことが大切です。
新しい規約の各戸常備や掲示板における継続的な公開など、そうした普段のメンテナンス活動によって、初めて規約内容の実施は担保されていきます。
形骸化のおそれ、トラブルを未然防止のためにも、日常の広報活動、規約に親しむ活動の継続的な実施を心掛ける必要があります。

 

夢設計の業務
管理規約の作成・見直し業務