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長期修繕計画と修繕積立金

長期修繕計画と資金(修繕積立金)計画

長期修繕計画は、マンションの維持保全を図るために必要となる大規模修繕、設備交換工事等の項目、期間、金額等について取りまとめるものです。マンションの戸数、仕様、計画期間等によって管理組合ごとに内容が異なります。

 

長期修繕計画の目的

長期修繕計画の本来の目的を正しく認識している管理組合の方は案外少ないものです。長期修繕計画作成の目的は、建物や設備等の修繕等について長期的な見通しを持つことによって、合理的な積立金額を算出することにあります。

 

修繕積立金の確保の方法

管理組合では、長期修繕計画に基づき算出された修繕積立金の確保について、一般的に下記の3つの方式があります。

① 均等積立方式

長期修繕計画の計画期間に積み立てる修繕積立金の額を均等に積み立てて行く方式です。最も望ましい方式ともされています。

② 段階増額方式

当初月額負担を軽減するため、一定期間(5年程度)ごとに段階的な増額を行い、最終的には必要となる総額と一致する方式です。

③ 一時金徴収方式

積立金総額との不足額を明らかにするとともに、不足する金額が大規模修繕時に一時金等により徴収されることを予め明示する方式です。

 

長期修繕計画の期間

長期修繕計画の期間は、最近でこそ30年35年とされていますが、望ましくはマンションの寿命を考えて策定できないものかと思われます。

 

長期修繕計画の見直し

長期修繕計画は、5年ごとに見直しをすることが推奨されています(毎年見直しても構いません。)。5年ごとに計画を見直すと、場合によっては計画期間の推定修繕工事費等の累計額の増加に伴って必要とする修繕積立金の額は増加します。額の変更が必要な場合には、どの方式においても総会における承認が必要となります。長期修繕計画自体も作成・見直しとも総会の承認が必要です。議案化することが煩わしいと考える方もあるようですが、毎年議案化することによって、組合員に長期修繕計画を確認し、修繕積立金についても理解を深める効果があると思われます。

※新築でマンションを購入する際には、修繕積立金基金を納入する場合がほとんどと思われます。理由は簡単、月々の支払い(管理費等の総額)を抑えるためです。マンションを購入する際には、長期修繕計画とそれに基づく資金計画(修繕積立金)が適正なのか確認することが大切です。

 

修繕積立金の値上げ

長期修繕計画の見直し等によって、将来には修繕積立金が不足するような場合には、それを補うための対策を早目に行うことが大切です。総会による承認が必要ですが、値上げの趣旨等を十分に組合員に理解してもらうことが重要です。

※総会の承認

普通決議:
管理規約(別表含む)に修繕積立金の額の記載がない場合。
特別決議:
管理規約(別表含む)に修繕積立金の額が記載されている場合及び管理規約での修繕積立金の額も変更は特別多数決議と規定されている場合。

 

マンション標準管理規約から

修繕積立金の使途

特別の管理に要する経費に充当する場合に限って取り崩すことができる。

  • ① 一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕(一般的に大規模修繕工事と言われています。)外壁塗装工事、屋上防水工事、鉄部塗装工事、給・排水管工事など
  • ② 不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕火災、自身、爆発等
  • ③ 敷地及び共用部分等の変更階段しかないところにエレベーターを設置するなど
  • ④ 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査
  • ⑤ その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

 

借入れ

積立金だけでは工事の費用をまかないきれない場合に、総会の決議により金融機関等から借入れをすることができます。この返済金に修繕積立金を充てることができます。

 

総会決議事項

修繕積立金の取崩しは、総会の決議が必要です。

 

区分経理

修繕積立金は、将来の大規模修繕工事等のための資金として計画的に積み立てられるものです。日常の管理に要する費用として徴収されている管理費が不足するからと言って、修繕積立金から流用したりすると、大規模修繕の際に多額の不足金が出てしまうおそれがあります。
この様にならないためには、修繕積立金と管理費は区分して経理する必要があります。

 

夢設計の業務

長期修繕計画及び資金計画の作成
長期修繕計画及び資金計画の見直し