マンション管理相談

マンション管理Q&A

区分所有法

区分所有法って何ですか
正式には、「建物の区分所有等に関する法律」といって、民法の特別法として昭和37年に制定されました。これを、区分所有法、マンション法などと略称されています。
区分所有法は、分譲マンション、共同建築ビル、再開発ビルなどのように、1棟の建物を区分して所有する場合の、その建物と敷地の関係やそれら管理・使用関係などについて定められています。   
管理組合への加入は必要ですか。

区分所有者は、全員が当然に管理組合の組合員になります。
区分所有者は、区分所有法第3条{区分所有者は、全員で建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。}により、法律上当然にその団体の構成員なります。

管理を行う団体

管理組合

◆区分所有者である以上、組合への加入を拒んだり脱退をすることはできません。一方管理組合も、区分所有者を組合から除名するようなことはできません。

専有部分と共用部分はどのようなに区分されていますか。

専有部分は、区分所有権の目的となり得る建物の部分のことで、その要件として下記2つです。
① 構造上の独立性がある。(1棟の建物のうち構造上区分された部分であること)
② 利用上の独立性がある。(独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他の建物として用途に供することができるもの)

◆マンション標準管理規約では、専有部分の範囲を規定しています。

(専有部分の範囲)
第7条 対象物件のうち区分所有権の対象となる専有部分は、住戸番号を付した住戸とする。
2 前項の専有部分を他から区分する構造物の帰属については、次のとおりとする。
一 天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする。
二 玄関扉は、錠及び内部塗装部分を専有部分とする。
三 窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする。
3 第1項又は前項の専有部分の専用に供される設備のうち共用部分内にある部分以外のものは、専有部分とする。

共用部分は、下記の3つを言います。
① 専有部分以外の建物の部分
② 専有部分に属しない建物の附属物(エレベーターなど)
③ 区分所有法第4条第2項で共用部分とされた附属の建物

◆マンション標準管理規約では、別表にして明確にしています。

別表第2 共用部分の範囲
1 エントランスホール、廊下、階段、エレベーターホール、エレベーター室、共用トイレ、屋上、屋根、塔屋、ポンプ室、自家用電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設備を除く。)、内外壁、界壁、床スラブ、床、天井、柱、基礎部分、バルコニー等専有部分に属さない「建物の部分」

2 エレベーター設備、電気設備、給水設備、排水設備、消防・防災設備、インターネット通信設備、テレビ共同受信設備、オートロック設備、宅配ボックス、避雷設備、集合郵便受箱、各種の配線配管(給水管については、本管から各住戸メーターを含む部分、雑排水管及び汚水管については、配管継手及び立て管)等専有部分に属さない「建物の附属物」

3 管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルーム、倉庫及びそれらの附属物
管理規約がありませんが、今からでも作成できますか。

作成できます。

区分所有法第31条に規約の設定、変更及び廃止に関する定めがあります。規約の設定、変更及び廃止は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で可能です。

管理規約は、集会の決議で可能ですが、何でも決めてしまえば良いと言うものではありません。区分所有法30条規約事項として定められている範囲になります。

◆区分所有法

(規約事項)
第30条 建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。

2  一部共用部分に関する事項で区分所有者全員の利害に関係しないものは、区分所有者全員の規約に定めがある場合を除いて、これを共用すべき区分所有者の規約で定めることができる。

3  前二項に規定する規約は、専有部分若しくは共用部分又は建物の敷地若しくは附属施設(建物の敷地又は附属施設に関する権利を含む。)につき、これらの形状、面積、位置関係、使用目的及び利用状況並びに区分所有者が支払つた対価その他の事情を総合的に考慮して、区分所有者間の利害の衡平が図られるように定めなければならない。

4  第一項及び第二項の場合には、区分所有者以外の者の権利を害することができない。

5  規約は、書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)により、これを作成しなければならない。

(規約の設定、変更及び廃止)

第31条 規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議によつてする。この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。

2  前条第二項に規定する事項についての区分所有者全員の規約の設定、変更又は廃止は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の四分の一を超える者又はその議決権の四分の一を超える議決権を有する者が反対したときは、することができない。

◆マンション標準管理規約
管理組合が、管理規約の設定や変更を行う際に参考としたいのが、国土交通省で発表している「マンション標準管理規約」です。

管理組合の法人化はどんなときに必要ですか。
管理組合が法人化する最大のメリットは、管理組合名で不動産を購入し、登記ができることです。

法人格のない団体には不動産登記能力が認められていないことから、個人名義で登記せざるを得なくなります。結果、管理組合の財産と個人の財産との区分が不明確になるおそれがあります。この様な場合に、管理組合が法人格を持つことによって法人としての登記が可能となるわけです。
一方で、法人化によるデメリットとしては下記の項目があります。
○管理組合法人を代表する理事の登記(変更登記も必要)
○法人住民税の均等割の課税(免除している地方自治体もあり)

その他では、管理組合法人になると、①財産目録を作成し、事務所に備え置くこと、②区分所有者名簿も同様に備え置き、組合員の変更があるたびに訂正しなければなりません。

また、管理組合法人の理事等が次の行為をした場合には、20万円以下の過料に処する規定があります。
①登記事項についてその登記を怠ったとき
②財産目録を作成せず、又は財産目録に不正の記載若しくは記録をしたとき
③理事若しくは監事がかけた場合において、その選任手続きを怠ったとき等

管理規約・・・組合運営

専有部分で、個人事務所を開設しても良いですか。
専有部分の用途について、管理規約の規定がどのようなものかによります。理事会に相談してみて下さい。

マンション標準管理規約では、「専有部分を専ら住宅して使用するものとし」とあり、そのコメントでは、「住宅としての使用は、専ら居住者の生活の本拠があるか否かによって判断する。したがって利用方法は、生活の本拠であるために必要な平穏さを有することを要する。」としています。

専ら住宅としての使用の解釈については、それぞれによって見解が分かれることもあります。管理組合としては、事前に一定の解釈を明示しておくことが望まれます。

※参考
① 内職 ほかの住戸に特に影響を与えない一般的な内職などは認める
② 趣味の教室等 華道、茶道、書道等の伝授は規模・人数等による
③ ほかの区分所有者への影響が予想されるものは認めない
(規模、人数、時間帯、周囲の状況等から判断する訳ですが、都度、判断がまちまちですとトラブルになります。判断基準を示しておくことが必要です。)
平成23年にマンション標準管理規約が改正されたと聞いています。役員の資格について変更されたと言うことですが、どんな内容ですか。また、当管理組合の規約も変更しなければいけないのでしょうか。

最新の改正は平成23年の7月27日に発表されています。ご質問の役員の資格に関する件は下記のように変更されました。

「理事及び監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。」



「理事及び監事は、組合員のうちから、総会で選任する。」

つまり、「住んでいなくてもOK」に変更されたのです。 マンション標準管理規約は法律ではありません。 規約の改正は、管理組合で管理規約の作成や見直しをする際に参考になりますよ。今回の改正のように、役員の資格についても、実は管理組合で決められる内容なんです。例えば、管理組合によっては、組合員の配偶者等に資格の範囲を広げる場合もあります。つまり、組合員さんの奥さんや旦那さんしかダメって決めることも出来ます。 仮に組合員さんの奥さんが役員になっても、旦那さんの責任がなくなるわけではありません。 役員の資格の範囲を広げる場合には、十分に話合うことが大切ですね。

築3年のマンションに住んでいます。輪番で役員を決めていますが、夫が単身赴任中なので妻である私が理事になりました。まだ3年ですから他の理事も何をやっていいのやら全くわからない状況です。そんな中でも、マナーの悪い居住者に対する苦情が理事会に来たりして困っています。役員は1年の任期ですがどうすればよいでしょうか。
この度は理事に就任されてご不安かと思います。難しく考えると気が重くなるかも知れませんが、よく読めば何も難しい事はありません。役員になったこの機会こそチャンスです。規約に親しんで下さい。
管理規約確認してみると、管理組合の業務や理事会の運営等について規定されています。
役員に限らず、マンションの使用方法などは、占有者(賃借人)も組合員と同じ義務があります。
使用方法も規約や細則にありますから、占有者にもわかるようにしておくべきですね。
ここで、大切なのが、管理規約や細則は配布すること意外にも日頃からその広報に努めると言うことです。
つまり、決まりごとは見てもらえなければ意味がないわけです。
総会の招集通知が来ました。総会の議案はわかりますが、その説明が何もありません。議案だけでよいのですか。

区分所有法では、特別な議題のみ議案の要領を示していれば良いとなっていますが、実際の集会(総会)では、委任状や議決権行使書を提出する区分所有者も多いことから、全議題に関する議案要領を示すことをお勧めします。

下にあげる特別の議題以外は、その議案(提出される原案の要領)まで示す必要はないとされています。
特別の議題で議案の要領の通知が必要とされる事項

1.共用部分の変更(形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)
2.規約の設定、変更または廃止
3.大規模滅失の場合の共用部分の復旧
4.建替え
5.区分所有法66条おいて準用する30条1項の規約(団地規約)を定めること
6.団地内の複数棟建物の一括建替え承認
7.団地内建物の建替え承認
8.団地内建物の一括建替え

議案の要領:事前に賛否が可能な程度に具体的内容を明らかにしたもの。

管理規約では議決権は、共用部分の持分とされていますが、1住戸1議決権と変更してもよいですか。
専有部分の床面積が、各住戸ともあまり異ならない場合には1住戸につき1議決権も十分可能です。かなり異なる場合には、慎重に検討することが必要です。また、専有部分の床面積の割合そのままの数値だと賛否の確認がしにくいこともありますので、賛否を確認しやすい数字になおした割合にする方法もあります。
総会招集通知にいつも委任状しかは同封されていません。このような場合には、議決権行使書は出してはいけないのでしょうか。
そのようなことはありません。議決権行使書を自分で作成して提出しても可能です。議決権は、代理人(委任状)による行使の他、議決権行使書も認められています。

委任状のうち、代理人を記載していない白紙委任状が問題になっている管理組合は多くあります。「誰に委任しているのか」、「理事長への委任で良いのか」、「白紙委任状がある理事長(理事会)の思いのままだ」など賛否が拮抗するような場合には、特に深刻な問題となる可能性があります。委任状には代理人を記載するよう周知することも大切ですが、できれば、区分所有者本人の意思が明確に示される議決権行使書を提出す周知・徹底することも大切です。